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Eledaria

March 15, 2023

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犬猫の保健所と「殺処分」という言葉

数ヶ月前、アニマルシェルターでボランティアしている日本語の先生と、そのボランティア活動の話をしていたことがあった。捨て犬・猫になったらどうなるかが、自然に話題に上がった。英語には、動物を殺すという意味を持つ言い回しが多い。それに対応する日本語の表現を言いたかったが、頭が真っ白になって、言葉が出てこなかった。英語の感覚に頼らざるを得なくて、英語の「euthanasia」を直訳して、「安楽死」という言葉を言ってみた。

すると、先生が不思議そうな表情をして、「殺処分」という言葉を使っている文章に、自分の文章を丁寧に直してくれた。聞いたことのない言葉だった。「殺処分ってどういう意味?」と尋ねたら、先生が「よく使われている言葉だから、一応教えるけど、正直僕はこの言葉が嫌いなんだ」と答えた。言われてみれば、「殺処分」はひどい言葉だ。「安楽死」とはイメージが全然違う。漢字を読むだけで、無機質な感じがする。それを可愛い犬猫に対して使うと、違和感がある。先生の気持ちがよく分かった。

レッスンが終わった後、私は先生が残してくれたメモをチェックした。すると、この文章が書いてあった。「保健所で殺処分される。「それは苦しみを伴わない安楽死です」と言われるが、実は安楽死ではない。」

巨大な疑問符が空に浮かんだ。実は安楽死ではない、と。保健所では、何をしているのだろう?麻痺薬を使い、苦痛を与えずに動物を殺しているではないのか?そして、これが安楽死でなくてなんだろう。殺処分と安楽死は、殺す方法が一緒で、言い方が違うだけなのではないか?先生の言葉が理解できなかった。

この話には後日談がある。今日は、久びりに犬猫の保健所の単語を復習しようと思って、Youtubeの動画を探していた。すると、アニメ動画があった。捨て犬の視点から見る、殺処分までの経緯という話だった。驚いたのは、それまでの経緯ではなくて、逆にその先のことだった。里親が見つからなかった猫犬たちが、檻に見えない狭い鋼鉄の空間に追い込まれた。安楽死の注射を持っている獣医さんの登場を期待していた私は、「え?」と思った。

調べてみた。実は、安楽死と殺処分は、対象と目的が異なるのだ。前者はペットを苦しみから解放することだ。後者は人間の利害に基づいて動物を殺すことだ。それだけではなくて、動物の命を奪う方法も同じではないのだ。安楽死では、麻酔で意識と感覚を消失させたペットに対し、薬物の投与による心停止で死に至らせる。一方、多くの殺処分では、動物が二酸化炭素ガスにより窒息させられる。その方法が「安楽死」と言われているが、決して安らかに息を引き取れるわけではないそうだ。動物の最期は苦しみと恐怖でいっぱいだ。読んだ瞬間に、そのラストの意味が解った。その動画の空間は、おそらくガス室だったのだ。

犬猫の保健所の殺処分は、ずっと苦しみを伴わない安楽死のイメージを持っていた。完全に誤解していた。おっしゃる通り、先生。殺処分は、実は安楽死ではないのだ。

動物
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犬猫の保健所と「殺処分」という言葉

数ヶ月前、アニマルシェルターでボランティアしている日本語の先生と、そのボランティア活動の話をしていたことがあった。

捨て犬・猫になったらどうなるかが、自然に話題に上がった。

英語には、動物を殺すという意味を持つ言い回しが多い。

それに対応する日本語の表現を言いたかったが、頭が真っ白になって、言葉が出てこなかった。

英語の感覚に頼らざるを得なくて、英語の「euthanasia」を直訳して、「安楽死」という言葉を言ってみた。

すると、先生が不思議そうな表情をして、「殺処分」という言葉を使っている文章に、自分の文章を丁寧に直してくれた。

聞いたことのない言葉だった。

「殺処分ってどういう意味?」と尋ねたら、先生が「よく使われている言葉だから、一応教えるけど、正直僕はこの言葉が嫌いなんだ」と答えた。

言われてみれば、「殺処分」はひどい言葉だ。

「安楽死」とはイメージが全然違う。

漢字を読むだけで、無機質な感じがする。

それを可愛い犬猫に対して使うと、違和感がある。

先生の気持ちがよく分かった。

レッスンが終わった後、私は先生が残してくれたメモをチェックした。

すると、この文章が書いてあった。

「保健所で殺処分される。「それは苦しみを伴わない安楽死です」と言われるが、実は安楽死ではない。」

巨大な疑問符がに浮かんだ。

実は安楽死ではない、と。

保健所では、何をしているのだろう?

麻痺薬を使い、苦痛を与えずに動物を殺しているではないのか?

そして、これが安楽死でなくてなんだろう。

殺処分と安楽死は、殺す方法が一緒で、言い方が違うだけなのではないか?

先生の言葉が理解できなかった。

この話には後日談がある。

今日は、久りに犬猫の保健所の単語を復習しようと思って、Youtubeの動画を探していた。

すると、アニメ動画があった。

捨て犬の視点から見る、殺処分までの経緯という話だった。

驚いたのは、それまでの経緯ではなくて、逆にその先のことだった。

里親が見つからなかった猫犬たちが、檻に見えない狭い鋼鉄の空間に追い込まれた。

安楽死の注射を持っている獣医さんの登場を期待していた私は、「え?」と思った。

調べてみた。

実は、安楽死と殺処分は、対象と目的が異なるのだ。

前者はペットを苦しみから解放することだ。

後者は人間の利害に基づいて動物を殺すことだ。

それだけではなくて、動物の命を奪う方法も同じではないのだ。

安楽死では、麻酔で意識と感覚を消失させたペットに対し、薬物の投与による心停止で死に至らせる。

一方、多くの殺処分では、動物が二酸化炭素ガスにより窒息させられる。

その方法が「安楽死」と言われているが、決して安らかに息を引き取れるわけではないそうだ。

動物の最期は苦しみと恐怖でいっぱいだ。

読んだ瞬間に、そのラストの意味が解った。

その動画の空間は、おそらくガス室だったのだ。

犬猫の保健所の殺処分は、ずっと苦しみを伴わない安楽死のイメージを持っていた。

完全に誤解していた。

おっしゃる通り、先生。

殺処分は、実は安楽死ではないのだ。

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Eledaria

March 16, 2023

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ありがとうございます!

麻痺薬を使い、苦痛を与えずに動物を殺しているではないのか?


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そして、これが安楽死でなくてなんだろう。


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殺処分と安楽死は、殺す方法が一緒で、言い方が違うだけなのではないか?


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犬猫の保健所と「殺処分」という言葉


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数ヶ月前、アニマルシェルターでボランティアしている日本語の先生と、そのボランティア活動の話をしていたことがあった。


数ヶ月前、アニマルシェルターでボランティアしている日本語の先生と、そのボランティア活動の話をしていたことがあった。

捨て犬・猫になったらどうなるかが、自然に話題に上がった。


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英語には、動物を殺すという意味を持つ言い回しが多い。


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それに対応する日本語の表現を言いたかったが、頭が真っ白になって、言葉が出てこなかった。


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英語の感覚に頼らざるを得なくて、英語の「euthanasia」を直訳して、「安楽死」という言葉を言ってみた。


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すると、先生が不思議そうな表情をして、「殺処分」という言葉を使っている文章に、自分の文章を丁寧に直してくれた。


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聞いたことのない言葉だった。


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「殺処分ってどういう意味?」と尋ねたら、先生が「よく使われている言葉だから、一応教えるけど、正直僕はこの言葉が嫌いなんだ」と答えた。


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言われてみれば、「殺処分」はひどい言葉だ。


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「安楽死」とはイメージが全然違う。


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漢字を読むだけで、無機質な感じがする。


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それを可愛い犬猫に対して使うと、違和感がある。


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先生の気持ちがよく分かった。


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レッスンが終わった後、私は先生が残してくれたメモをチェックした。


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すると、この文章が書いてあった。


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「保健所で殺処分される。「それは苦しみを伴わない安楽死です」と言われるが、実は安楽死ではない。」


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巨大な疑問符が空に浮かんだ。


巨大な疑問符がに浮かんだ。

実は安楽死ではない、と。


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保健所では、何をしているのだろう?


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先生の言葉が理解できなかった。


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この話には後日談がある。


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今日は、久びりに犬猫の保健所の単語を復習しようと思って、Youtubeの動画を探していた。


今日は、久りに犬猫の保健所の単語を復習しようと思って、Youtubeの動画を探していた。

すると、アニメ動画があった。


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捨て犬の視点から見る、殺処分までの経緯という話だった。


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驚いたのは、それまでの経緯ではなくて、逆にその先のことだった。


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里親が見つからなかった猫犬たちが、檻に見えない狭い鋼鉄の空間に追い込まれた。


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安楽死の注射を持っている獣医さんの登場を期待していた私は、「え?」と思った。


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調べてみた。


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実は、殺処分と安楽死は、動物の命を奪う方法が同じではないのだ。


日本では、安楽死では、麻酔で意識と感覚を消失させたペットに対し、薬物の投与による心停止で死に至らる。


一方、多くの殺処分では、動物が二酸化炭素ガスにより窒息させられる。


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その方法が「安楽死」と言われているが、決して安らかに息を引き取れるわけではないそうだ。


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動物の最期は苦しみと恐怖でいっぱいだ。


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読んだ瞬間に、そのラストの意味が解った。


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その動画の空間は、おそらくガス室だったのだ。


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犬猫の保健所の殺処分は、ずっと苦しみを伴わない安楽死のイメージを持っていた。


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完全に誤解していた。


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おっしゃる通り、先生。


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殺処分は、実は安楽死ではないのだ。


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日本では、安楽死では、麻酔で意識と感覚を消失させたペットに対し、薬物の投与による心停止で死に至らせる。


実は、安楽死と殺処分は、対象と目的が異なる。


前者はペットを苦しみから解放することだ。


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後者は人間の利害に基づいて動物を殺すことだ。


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それだけではなくて、動物の命を奪う方法も同じではないのだ。


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安楽死では、麻酔で意識と感覚を消失させたペットに対し、薬物の投与による心停止で死に至らせる。


This sentence has been marked as perfect!

実は、安楽死と殺処分は、対象と目的が異なるのだ。


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